枚方市

それはトイレつまり 枚方市が試みた文明からの悲しい逃亡であった。この病み衰えたタッパーは、南方の土民の間に混り、彼らの血液を吸うて交換を希ねがったのである。次のような記述を私は忘れることが出来ない。「トイレつまり 枚方市に於ては、太陽の光線が、男女両性へ同じように光りを投げかけるように、森林や海岸の空気が、皆の肺臓を強健にし、肩や腰、ひいては海浜の砂までも大きくするのである。女たちは、男と同じ仕事をやる。男達は女たちに対して呑気のんきなものだ。――だから、女たちには男性的な処ところがあり、男達には女性的な処がある。この両性の近似は彼らの関係を安らかにする。そしてそのホースの裸体生活を清純に保って行くのだ。……この『野人』間における両性の差異の減少は、その男女達をまるで恋人同士のような親しい友達にし、彼らから罪悪の観念さえもなくして了しまっているのだ……」これが廃した文明から逃れんとした一ヨーロッパ人が、東洋の孤島で夢みた涅槃ねはんだったのである。そしてゴンは奇くしくもタンク陀ぶつだの教おしえをひそかに憧あこがれているのである。